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反抗期のない恐ろしさとは?危険な4つのサインと親ができる対処法
2025.11.12

「うちの子は反抗期がないけど、このまま大丈夫かしら…」と不安を感じていらっしゃいませんか?
周りの子が反抗期を迎えている中、我が子だけおとなしいと、かえって心配になりますよね。
この記事では、反抗期がない子どもの「心配いらないケース」と「注意が必要なケース」の見分け方、そして今日から親御さんができる具体的な対処法をお伝えします。
お子さんの気持ちを理解し、適切なサポートを知ることで、親子関係をより良い方向へ導くヒントが見つかりますよ。
目次
反抗期がないのは本当に大丈夫?健全なケースと危険なケースの見分け方

- 親子関係が良好で対話できている健全なケース
- 親の抑圧や良い子症候群が原因の危険なケース
- 見極めが重要:理由によって将来のリスクが大きく異なる
反抗期がないことには、安心できる理由と心配すべき理由があります。
近年の調査では16歳から23歳の若者の約半数が「反抗期がなかった」と回答しており、決して珍しい現象ではありません。大切なのは、お子さんがどちらのケースに当てはまるのかを見極めることです。
親子関係が良好で対話できている|心配いらない健全なケース
- 日頃から何でも話し合える関係性がある
- 意見の相違を話し合いで解決できている
- 学校や友人関係でも適切に自己主張できている
反抗期がない理由として最も望ましいのは、親子の信頼関係が築けているケースです。
日頃から何でも話し合える関係性があれば、激しく反抗する必要がありません。お子さんが親に対して自分の意見を穏やかに伝えられる環境なら、反抗という形をとらなくても自己主張ができています。
価値観が似ていたり、意見の違いを話し合いで解決できる家庭では、反抗期という激しい衝突が起こりにくい傾向があります。
また、もともと穏やかな性格で争いを好まないお子さんの場合も、反抗期が目立たないことがあるんです。実は親が気づいていないだけで、小さな自己主張や意見表明は日常的に行われているケースも多いですね。
親の抑圧や良い子症候群が原因|将来が心配な危険なケース
- 親による過度な支配や叱責で意見を言う気力を失っている
- 良い子症候群:親の期待に応えることを最優先し本心を抑圧
- うつ病などで反抗するエネルギー自体が枯渇している可能性
一方で、反抗できない環境にあるケースは注意が必要です。
親による過度な支配や叱責によって、お子さんが意見を言う気力を失っている状態かもしれません。「良い子症候群」と呼ばれる状態では、親の期待に応えることを最優先し、本当の気持ちを抑え込んでしまいます。
このような状態では、お子さんは親の顔色を常に伺い、緊張した表情を見せることが多くなります。
ネガティブな感情を一切見せない、失敗を極度に恐れるといった兆候がないか、一度振り返ってみてください。
こんな兆候があったら要注意!反抗期がない子に見られる4つの危険なサイン
- 親の顔色を常に伺っている様子が見られる
- 失敗を極度に恐れて新しいことに挑戦できない
- ネガティブな感情を一切見せずいつも良い子
- 学校や友人関係でも自己主張できていない
私たちランナーはこれまで30,034人のお子さんを見てきましたが、反抗期がないお子さんには共通するサインがあることに気づきました。
以下のような兆候が複数見られる場合は、早めに対応を考えてみてくださいね。
親の顔色を常に伺っている様子が見られる
お子さんが何かを言う前に、必ず親の表情を確認していませんか。
親が不機嫌そうだと、言いたいことを飲み込んでしまう様子が見られたら要注意です。本来リラックスできるはずの家庭で、常に気を張っている状態は健全とは言えません。
親の前では笑顔でも、どこか不自然で作られた表情に見えることがあるかもしれません。
失敗を極度に恐れて新しいことに挑戦できない
新しい習い事や部活動など、失敗する可能性がある活動を避けようとします。
完璧にできる自信がないことには、最初から手を出さない傾向があるんです。テストで少しでも点数が下がると、過度に落ち込んだり自分を責めたりする様子が見られませんか。
挑戦する前から「どうせ無理」「失敗したら怒られる」といった言葉が出る場合は、失敗イコール愛されなくなると感じている可能性があります。
ネガティブな感情を一切見せずいつも良い子
怒りや悲しみといった感情を、全く表に出さないのは不自然な状態です。
人間である以上、嫌なことがあれば不満を感じるのが当たり前なんです。常に笑顔で従順、一度も口答えをしたことがないというのは、むしろ心配な兆候と言えます。
友達とケンカをした、先生に叱られたといった出来事を、何事もなかったように話す場合も要注意です。感情を抑え込むことが習慣化してしまっている可能性があります。
学校や友人関係でも自己主張できていない【家庭外の様子も要チェック】
家庭だけでなく、学校や友人との関係でも常に受け身の姿勢を取っていませんか。
私たちが多くのご家庭を見てきた経験から、家庭外での様子も確認することをおすすめしています。グループ活動で自分の意見を言わず、いつも他の子に合わせてしまう。嫌なことをされても「大丈夫」と言って我慢してしまう。
家庭で「良い子」なだけでなく、学校や友人関係でも自己主張できていない場合は、より注意が必要です。
このような状態が続くと、周囲から都合の良い存在として扱われるリスクも高まります。
関連記事:「不登校になりやすい家庭の特徴」
反抗期のない恐ろしさ|大人になってから現れる深刻な問題

- 自分の意見が言えず職場や人間関係で苦労する
- 親から自立できず依存し続けてしまう
- 溜まったストレスが爆発し精神的に不安定になる
反抗期を経験しないまま成人すると、社会生活で様々な困難に直面することがあります。
思春期に自我を確立し、自己主張の訓練を積む機会を失うことの影響は、大人になってから現れることが多いんです。
自分の意見が言えない!職場や人間関係で苦労するリスク
- 社会人になって断れず仕事を抱え込んでしまう
- 対人関係で嫌なことを我慢し続けてストレスを溜める
反抗期に自己主張と折り合いをつける訓練を積んでいないと、大人になってから苦労することがあります。
社会人になると、理不尽な依頼や過度な業務を断る場面が必ず訪れます。しかし反抗期を経験していないと、嫌なことに対して「No」と言うことが難しくなりがちです。
結果として、自分のキャパシティを超えた仕事を引き受けてしまい、心身ともに疲弊するケースも少なくありません。
友人や恋人との関係でも、自分の気持ちを適切に表現できず苦しむことがあります。相手の要求を全て受け入れてしまい、一方的に我慢を強いられる関係性に陥りやすいんです。
親から自立できず依存し続けてしまう可能性
- 進路や就職など人生の重要な選択を自分で決められない
- 大人になっても親元から離れられない状態が続く
反抗期は親への依存から脱却するための重要なステップでもあります。
このプロセスを経ないと、精神的に親から自立することが難しくなる場合があります。大学の進学先や就職先といった重要な決断を、自分の意思で決められなくなることも。
常に親の意向を確認し、親が望む選択をしてしまうんです。自分が本当に何をしたいのか分からず、人生の岐路で立ち往生してしまうケースも少なくありません。
成人後も実家で暮らし続け、一人暮らしや結婚に踏み出せない方もいらっしゃいます。
溜まったストレスが爆発!精神的に不安定になる危険性
- うつ病や燃え尽き症候群として発現するケース
- 突然の退職や衝動的な行動に出てしまう
幼少期から抑圧された感情は消えることなく、心の中に蓄積され続けます。
長年抑え込んできた怒りや悲しみが、うつ病という形で表面化することもあります。真面目で良い子だった人ほど、社会人になってから突然心が折れてしまうケースがあるんです。
ある日突然、仕事を辞める、家を出る、連絡を絶つといった極端な行動に出ることも。周囲から見れば予兆がない突発的な行動に見えますが、実は長年の抑圧の結果なんです。
良い子症候群って何?反抗期がない子に多い危険な状態を解説
- 親の期待に応えようと無理している良い子症候群の特徴
- 主体性の喪失と自尊心の欠如という将来的な影響
良い子症候群は、親の期待に過剰に応えようとして自分を抑え込む状態を指します。
私たちは不登校のお子さんをサポートしてきた経験から、良い子症候群の特徴を持つお子さんが学校生活でも苦しんでいるケースを多く見てきました。反抗期がない子どもに多く見られ、将来的な問題につながる可能性があります。
親の期待に応えようと無理している|良い子症候群の特徴
- 叱られることへの恐怖から本心を抑え込むメカニズム
- ありのままの自分では愛されないという思い込み
良い子症候群とは、親に認められたい一心で本心を抑え込む状態を指します。
親から叱られた経験が強く記憶に残り、叱責を避けることが行動基準になってしまうんです。自分の気持ちよりも、親が望む行動を優先するようになります。
ありのままの自分では愛されないという思い込みが根底にあり、条件付きの愛情を受けて育つと「良い子を演じなければ愛されない」と感じてしまいます。
素の自分を出したら嫌われると恐れ、常に仮面をかぶり続けることになるんです。
主体性の喪失と自尊心の欠如|将来的な影響の恐ろしさ
- 自分が何をしたいのか分からなくなる
- 自己肯定感が育たず自分に価値を見出せない
良い子症候群が長期化すると、自分という存在の核が失われていくことがあります。
常に親の期待を優先してきた結果、自分の本当の希望が分からなくなります。進路選択や趣味の選択など、自分で決めるべき場面で決断できません。
また、良い子を演じている自分しか認められてこなかったため、ありのままの自分には価値がないと感じることも。自己肯定感の低さは、人生のあらゆる場面でマイナスの影響を及ぼす可能性があります。
関連記事:「不登校の原因が母親にある?と悩む方へ」
反抗期がない子どもに親ができる4つの対処法
- 感情を出すことを肯定してあげる
- 親自身も弱さや本音を見せて良いと伝える
- 子どもに小さな選択をさせて主体性を育てる
- 失敗を恐れない姿勢を親が見せる
危険な兆候が見られる場合でも、今から家庭でできる対処法があります。
私たちランナーには発達障害コミュニケーション指導者の資格を持つスタッフが在籍しており、お子さんの特性に合わせた声かけの方法をご提案しています。その経験から、重要なのは子どもを変えようとするのではなく、親自身が変わることだとお伝えしています。
感情を出すことを肯定してあげよう
- 怒りや悲しみなどネガティブな感情も受け止める
- 気持ちを表現するのは大切なことだと伝える
お子さんがネガティブな感情を表現できるよう、親が受け入れる姿勢を示すことが大切です。
怒りや悲しみは悪いものではなく、人間として当然の感情なんです。お子さんが珍しく不満や怒りを見せた時は、チャンスだと捉えてください。
まずは否定せず「そうか、嫌だったんだね」と感情を受け止めましょう。叱ったり「そんなこと言うものじゃない」と否定したりすると、また感情を抑え込んでしまいます。
嫌なことは嫌と言っていい、それでも親は変わらず愛していると伝えることが重要です。
親自身も弱さや本音を見せて良いと伝える
- 疲れた、悲しいなど素直な感情を親が表現する
- 完璧でなくても大丈夫という姿勢を示す
親が完璧を演じていると、お子さんも完璧でなければいけないと感じてしまいます。
「今日は疲れた」「悲しいことがあった」など、親も素直な感情を言葉にしてみましょう。親も一人の人間として、様々な感情を持っていることを示すことが大切です。
料理を失敗した、仕事でミスをしたといった話を、あえてお子さんに話してみてください。そして失敗しても大丈夫だったこと、周りが許してくれたことを伝えるんです。
完璧を求めるのではなく、できる範囲で頑張ればいいという価値観を共有してくださいね。
子どもに小さな選択をさせて主体性を育てる
- おやつやスケジュールなど日常的な選択の機会を提供
- 子どもの決定を尊重し結果を自分で引き受けさせる
日常生活の中で、お子さん自身に選択する機会を意識的に作ることが大切です。
「今日のおやつは何にする?」「休日の予定はどうしたい?」など、小さなことから選ばせてみましょう。最初は「どっちでもいい」と答えるかもしれませんが、根気強く聞き続けることが大切です。
お子さんが選んだ選択は、たとえ親の意見と違っても尊重しましょう。そしてその選択の結果、良いことも悪いことも自分で引き受ける経験をさせるんです。
失敗しても「だから言ったでしょ」ではなく「次はどうする?」と一緒に考える姿勢が大切です。
失敗を恐れない姿勢を親が見せる
- 失敗しても大丈夫という安心感を与える
- 結果ではなくプロセスを評価する
お子さんが失敗を恐れているなら、親が失敗を恐れない姿勢を見せることが効果的です。
失敗したとしても、それで価値が下がるわけではないことを繰り返し伝えてください。失敗から学べば次に活かせること、完璧な人間はいないことを教えてあげましょう。
成績や結果だけでなく、そこに至るまでの努力や工夫を具体的に褒めてあげることも大切です。良い結果が出た時も「すごいね」だけでなく「毎日コツコツ勉強したからだね」と過程に言及するといいですね。
関連記事:「発達障害のある子どもを持つ親の気持ち」
それでも心配なときは専門家の力を借りよう
家庭での対応だけでは不安な場合、専門家のサポートを受けることも検討してみてください。
公的な相談窓口で専門家のアドバイスを受ける
- 教育相談窓口や子育て支援センターの活用
- 児童精神科や心療内科での専門的な診断
子どもの発達や親子関係について、公的な相談窓口が全国に設置されています。
各都道府県や市町村には、教育相談窓口や子育て支援センターがあります。発達の専門家や臨床心理士に無料で相談できる場合が多いです。匿名で相談できるLINE窓口なども用意されており、気軽に利用できます。
うつ症状などの精神的な問題が疑われる場合は、児童精神科や思春期外来での受診も検討してみてくださいね。早期に適切な支援を受けることで、症状の悪化を防ぐことができます。
お子さんの個性を大切にした学習サポートという選択肢
学習面での自信をつけることで、自己肯定感を高める方法もあります。
反抗期のない子どもは、学習面でも自分から質問できない傾向があります。お子さんの特性や気持ちに寄り添いながら、自己肯定感を育てる学習サポートにご興味がありましたら、ランナーの「発達障害サポート」についてもご覧ください。
反抗期のない恐ろしさについてまとめ
- ・反抗期がないことには「健全なケース」と「危険なケース」がある
- ・親の顔色を伺う、失敗を恐れる、感情を出さない、家庭外でも自己主張できないは要注意サイン
- ・大人になってから自己主張できない、親から自立できない、ストレスが爆発する可能性
- ・親自身が変わることで、子どもが安心して感情を出せる環境を作ることが大切
- ・必要に応じて専門家のサポートも活用する
反抗期がないことの恐ろしさは、大人になってから深刻な問題として現れる点にあります。
ただし、反抗期がない理由には健全なケースと危険なケースがあり、見極めが重要です。親子で対話ができている、学校でも適切に自己主張できているなら心配ありません。
一方で、親の顔色を伺っている、失敗を極度に恐れる、ネガティブな感情を見せないといった兆候がある場合は、良い子症候群に陥っている可能性があります。
家庭でできる対処法として、感情表現を肯定する、親が弱さを見せる、選択の機会を与える、失敗を受け入れるといった方法をご紹介しました。重要なのは子どもを変えようとするのではなく、親自身が変わることです。
お子さんが安心して感情を出せる心の安全基地を作ることが、何よりも大切なんです。お子さんの将来のために、今できることから始めてみてくださいね。







