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中学生の不登校の原因と親の対応方法 -家庭教師のランナーの視点から-
公開日: 2024.09.19
最終更新日: 2024.11.12
中学生の不登校は、近年増加している深刻な問題です。進学や将来のキャリアに大きな影響を与えるだけでなく、家庭内にも多くのストレスと心配をもたらします。この記事では、中学生の不登校の現状、原因、特徴、対応策、支援、転校や編入、そして進路について、最新のデータや家庭教師のランナーでの体験談・実際の声を交えながら詳しく解説します。中学生のお子さんを持つ親御さんに向けて、共感と実践的なアドバイスを提供し、不登校の問題に直面したときにどのように対応すればよいかを考える手助けとなれば幸いです。
目次
中学生の不登校の現状について
そもそも不登校の基準とは
不登校とは、病気やケガなどの正当な理由なく、年間30日以上欠席する状態を指します。これは一時的な欠席とは異なり、継続的に学校に通わないことが特徴です。
中学生の不登校の人数や割合についての最新データ
文部科学省の最新データによると、令和4年度の中学生の不登校者数は約19万人に上ります。この数字は年々増加しており、特に都市部で顕著です。背景には、社会の変化や教育環境の多様化が影響していると考えられます。
参考元:文部科学省 令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_2.pdf
中学生が不登校になる原因について
中学生の不登校の原因は多岐にわたります。以下に主な原因を挙げます。
いじめ:いじめが原因で学校に行きたくないと感じる生徒が増えています。
生活リズムの乱れ:夜遅くまでゲーム等をしていて、生活リズムが崩れ、朝起きられずに学校にいけないお子さんが増えています。
家庭環境:両親の離婚や家庭内の問題が不登校の一因となることがあります。
学業のプレッシャー:中学生になると成績のプレッシャーが強くなり、それが原因で不登校になることもあります。
精神的な問題:不安やうつ病などの精神的な問題も不登校の原因となります。
中学生の不登校の特徴と影響
中学生の不登校には以下のような特徴がみられます。
長期間の欠席
初めは数日の欠席から始まり、徐々に長期化するケースが非常に多いです。短期間の欠席が繰り返され、最終的には数ヶ月から数年にわたる長期欠席となることがあります。欠席の理由は、病気や体調不良を理由にすることが多く、特に朝起きられない、頭痛や腹痛を訴えるなどの身体的な症状を伴うことがあります。
社会的孤立
学校だけでなく、家庭内でも孤立することが多く、友人関係が希薄になります。それと同時に家族とのコミュニケーションが減少することも少なくありません。家庭内でも孤立感が増すこと、「理解されない」と感じることが多くなります。
学校に対する強い抵抗感
不登校の中学生は、学校だけでなく、家庭内でも孤立することが多いです。友人関係が希薄になり、学校外の講習も減少します。これにより、社会的なつながりが断たれ、孤立感が高まります。家族とのコミュニケーションも減少し、家庭内での理解やサポートが不足することがあります。孤立感が増すことで、心理的な負担がさらに大きくなり、学校への復帰が一層難しくなる悪循環に陥ります。
不登校になるとこのような問題が…
不登校が長期化することで、このような問題が顕著に現れます。
学力低下:学校に通わないことで学力が低下し、さらに登校しづらくなる悪循環に陥ります。授業に参加できないため、教科書や参考書だけでは理解が難しく、学習意欲も低下します。
進路への影響:学力低下により、定期テストが受けられずに高校進学や就職に影響が出ることがあります。進路選択の幅が狭まり、自分の将来に不安を感じる生徒も少なくありません。
生活リズムの崩れ:夜遅くまで起きていて、昼過ぎまで寝るという生活リズムの乱れが生じやすいです。また、食事の時間が不規則になり、栄養バランスが偏ることもあります。
中学生の不登校への対応〜家庭教師のランナーでの対応も〜
家庭での対応策と親の役割
家庭での対応として、まずは子供の話をよく聞き、理解しようとする姿勢が重要です。無理に学校に行かせようとするのではなく、子供の気持ちを尊重しながら、徐々に社会復帰を目指しましょう。
学校での対応策と教育現場の工夫
学校側も柔軟な対応が求められます。オンライン授業やフレキシブルな登校時間の設定など、個々の状況に応じた支援が必要です。また、学校カウンセラーや専門スタッフによるサポートも重要です。
オンライン授業の導入
不登校の生徒に対して、オンライン授業を導入することで、自宅で学習を継続する機会を提供します。これにより、学校に通うことが困難な生徒も授業に参加しやすくなります。対面だと緊張してしまったり、人と会うことに抵抗がある場合もオンライン授業はかなり効果的になります。柔軟な学習スケジュールやインタラクティブな学習環境を提供することができるので安心です。もちろん家庭教師のランナーでもオンライン指導に対応しているのでご安心くださいね。
家庭教師のランナーの対応と工夫
家庭教師のランナーでは不登校のお子さんも数多く任せていただいています。年齢の近い先生が指導をするので、勉強だけではなく今後の学校生活の不安についてなどの悩みも話しやすい環境づくりができます。社会復帰を目指していく中で、家庭教師だけではなく本部のサポートも入るので、先生・本部スタッフ・家庭とで子どもの不安を取り除いていきます。
中学生の不登校に関する支援
公的な支援機関とその活用方法
教育支援センターや児童相談所などの公的機関が不登校生徒をサポートしています。これらの機関では、カウンセリングや学習支援を受けることができます。親としては、これらの支援機関を積極的に活用し、子供に適切な支援を提供することが大切です。
中学卒業資格の取得と多様な選択肢
中学校は義務教育のため、全ての生徒が中学校卒業資格を取得することが基本となります。
しかし、不登校の生徒の場合、出席日数が足りないと高校進学に大きな影響がでます。また、中学校を卒業できても不登校の多くのお子さんは就職や進学で苦労することが多いです。
家庭教師のランナーの支援
家庭教師のランナーでは、体験レッスンと実際の指導で、現在の状況や学力についての情報を三者間で相談・把握することで、学力低下を防ぎ、勉強への興味を取り戻すことができます。生徒一人ひとりに合わせた学習プランを提供し、家庭での学習をサポートします。学校に行けない期間でも学習を継続できる環境を整えています。
不登校の中学生の転校・編入について
転校の手続きとスムーズな移行方法
転校を考える場合、まずは転校先の学校の受け入れ状況を確認し、必要な手続きを行うことが重要です。転校先の学校が受け入れ可能であれば、早めに手続きを進めましょう。親としては、子供が新しい環境にスムーズに適応できるようサポートすることが求められます。
編入の手続きと適応のポイント
編入の場合、学校のカリキュラムに合わせた学力テストが行われることがあります。編入先の学校とよく相談し、適切な時期に編入できるよう準備を進めることが大切です。編入先の環境に慣れるまでのサポートも忘れずに行いましょう。
自宅学習のサポートとオンライン教育の活用
転校や編入が難しい場合、自宅学習のサポートを強化することも一つの方法です。オンライン学習や家庭教師を利用することで、学習意欲を維持することが可能です。特に、オンライン教育は時間や場所に縛られずに学べる利点があります。
不登校の中学生の進路について
不登校の中学生にとって、将来の進路を考えることは重要です。学校や家庭、支援機関が連携して、個々の状況に応じた進路選択をサポートすることで、お子さんが前向きに将来を見据えることができるようになります。
高校進学の選択肢
中学校を卒業した後の進路として、さまざまな高校の選択肢があります。
全日制高校:通常の全日制高校に進学することも可能です。学校生活に徐々に適応するために、カウンセリングや特別支援を受けることができます。
定時制高校:定時制高校では、午後や夜間に授業が行われるため、昼間の時間を自由に使える柔軟な学習環境が提供されます。
通信制高校:通信制高校は、自宅で学習を進めることができるため、不登校生徒にとって適した環境です。個別の学習プランに基づいて、必要な単位を取得することができます。
職業訓練と就労支援
高校進学以外の道を考える場合、職業訓練や就労支援プログラムが役立ちます。
職業訓練校:職業訓練校では、実践的なスキルを学び、即戦力として働けるようになります。具体的な職業に関連する訓練を受けることで、就職先の選択肢が広がります。
ハローワークの支援:ハローワークでは、若年者向けの就労支援プログラムを提供しています。カウンセリングや職業適性検査を通じて、適切な職業選択をサポートします。
公的機関と支援団体の活用
不登校の中学生の進路選択に際しては、公的機関や支援団体のサポートを受けることが重要です。
教育支援センター:教育支援センターでは、進路相談や学習支援を行っています。進学や就職に関する情報提供やカウンセリングを通じて、生徒の進路選択を支援します。
NPOや支援団体:不登校の生徒を支援するNPOや団体では、進学や就職に関するサポートプログラムを提供しています。個別相談やワークショップを通じて、生徒の将来設計を支援します。
不登校でも家庭教師のランナー式で勉強の遅れを克服した事例
最後に、家庭教師のランナーで実際にあった、不登校のお子さんが勉強の遅れを取り戻した事例をいくつかご紹介します。
事例1:不規則な生活が改善!家庭教師の先生が来ることで勉強のリズムが作れた
埼玉県に住むTくん(公立中1年生)は、中学校進学とともに、ゲームにハマってしまい生活リズムの乱れから学校を休みがちに。元々勉強も得意ではなかったので、授業もさらにわからず、「このままゲームで高校進学ができれば…」と思うようになっていました。
心配したお母さんが家庭教師のランナーに連絡し、体験レッスンをTくんと受けたところ、勉強の大切さに気づくことができたそうです。ただ、いざ勉強しようと思っても、「何から始めていいのかわからない」「どこから手をつければいいかわからない」状態のTくんに家庭教師のU先生が指導を始めたところ、勉強しなきゃいけないところが明確になり、志望校の選択肢も増えたそうです!
今は普通科のある高校に通い、ゲームをする側の仕事ではなく作る側の仕事に行きたいと進路も変更になりました。
事例2:家庭教師の先生がきっかけで社会的な繋がりが持てるように
中学3年生のKちゃんは、中学1年生の時から不登校です。毎日自宅にいて、話す人は家族しかいない状況でした。「このままだと他の大人と関わらないままどんどん歳が過ぎてしまう…」と心配になったお母さんは、家庭教師のランナーに入会。週に1回でも、家族とは違う大人と触れ合うことで、Kちゃんは世の中の様子や社会的な繋がりが持てるようになりました。
高校はフリースクールに進学。友達作りも最初は不安だったそうですが、家庭教師のランナーの先生との関わりのおかげで、自分からお友達を作るために声かけができるようになったそうです。
事例3:予習を中心とした指導方法で、復学後も授業の内容がわかるようになった
小学6年生のIちゃんは、中学校から学校に通うことを目標としています。小学校の時はお友達関係がうまくいかず、中学校は学区外に転校して、心機一転頑張りたい!とやる気のある子でした。しかし、不安なのが中学校に入ってからの勉強です。小学校の内容ももちろん自信がないIちゃんは、家庭教師のランナーで予習中心の指導をすることに。もちろんわからない問題は家庭教師の先生が丁寧に教えてくれるので、短期間で中学に必要な内容を総復習することができました!復習だけでなく予習も行った結果、中学校のテストは最初からいい点数が取れたと本人も大喜びでした。
まとめ
中学生の不登校は、進学や将来のキャリアに大きな影響を与える深刻な問題ですが、適切なサポートと理解があれば、乗り越えることができます。
家庭教師のランナーは、不登校生徒の学力低下を防ぎ、自宅での学習意欲を高める大きな力となります。ランナーでは、生徒一人ひとりのペースに合わせた学習指導を行い、学力向上だけでなく、精神的なサポートも提供します。これにより、生徒は自信を取り戻し、学校復帰への第一歩を踏み出すことができます。
不登校が長期化すると、学業面だけでなく、生活リズムの乱れや精神的な問題も深刻化しますが、家庭教師のランナーのサポートを受けることで、これらの問題に対処しやすくなります。家庭や学校、地域の支援機関が連携し、個々の生徒に合った包括的な支援を提供することが重要です。不登校の問題に直面した際には、家庭教師の力を借りながら、前向きな対応を心掛けましょう。
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この記事の監修者
マインズ株式会社
本部
大島 あずさ
教育現場を志していたところ、家庭教師という仕事に出会い、「1対1での指導の素晴らしさ」に惹かれ、気がつけば10年になっています。勉強が苦手な子にももちろんですが、「理解することの楽しさ」を一人でも多くのお子さんに伝えるために日々努力しています。
# 経歴
家庭教師歴10年。家庭教師として仕事をしながら教師へのサポート業務も行いつつ、マインズ株式会社に入社。現在はマインズ株式会社本部に所属し、コンテンツ作成やサービス向上のためのコンテンツ制作に勤しんでいる。
# 得意領域
- 学習支援コンテンツ制作
- 勉強が苦手な子へのアプローチ