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ディスレクシアの子どもの特徴|見逃しやすい軽度の症状3つと見え方
2026.10.15

「音読の宿題で一文字ずつしか読めない」「ひらがなの書き間違いがなかなか減らない」と、お子さんの様子が気になっている保護者の方もいるかもしれませんね。
ディスレクシアは、怠けや育て方が原因で起こるものではありません。脳の働き方の違いによる生まれつきの特性とされ、知的な発達の遅れとは別に現れます。
結論からお伝えすると、ディスレクシアの子どもの特徴は、知的な発達の遅れでは説明できないのに、文字を読むのに時間がかかったり、読み間違いが多かったりすることです。書くことにも困難が出る場合があります。
この記事では、気づきにくい軽度のサインや「見え方」についての誤解、診断を受けられる場所、家庭でできる勉強方法をご紹介します。
お子さんの「読みにくさ」の理由がわかると、叱るのではなく、その子に合った学び方を一緒に探していけるようになりますよ。
目次
ディスレクシア(発達性ディスレクシア)とは?

- 知的な発達や視力・聴力に問題がないのに、読むことを中心に大きな困難が出る状態
- 学習障害(LD)のひとつで、発達障害に含まれる
- 「読む」「書く」に著しい困難を示す児童生徒は約3.5%と推定(診断数ではない)
- 本人の努力不足や保護者の育て方が原因ではない
ディスレクシアとは、知的な発達や視力・聴力に問題がないのに、文字を読むことを中心に、読み書きに大きな困難がある状態のことです。
生まれつきのものは「発達性ディスレクシア」と呼ばれ、病気やけがで後から読み書きが難しくなる状態とは区別されています。日本では「発達性読み書き障害」とも呼ばれます。
ディスレクシアは学習障害(LD)のひとつで、発達障害に含まれます。
学習障害全体のサインは、「学習障害の診断テスト(チェックリスト)」で家庭でできる目安を確かめられます。
医療機関では「限局性学習症(特定の学習に困難が出る状態)」のなかで、読みの困難があるタイプとして扱われることがあります。
文部科学省が2022年に行った「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査」では、通常の学級に在籍する公立小中学校の児童生徒のうち、「読む」または「書く」に著しい困難を示す子は約3.5%と推定されています。
30人学級に換算すると、おおむね1人に相当する割合です。ただし、これは学級担任などの回答をもとにした推定値で、ディスレクシアと診断された子の割合ではありません。
なお、読み書きの困難には、ディスレクシア以外の背景がある場合もあります。
ディスレクシアの原因は、文字と音を結びつける脳の働き方の違いと考えられており、本人の努力不足や保護者の育て方によるものではありません。
ディスレクシアの子どもの特徴|読む・書くで見られるサイン

- 読むときは一文字ずつの拾い読みや、言葉の途中での区切りが目立ちやすい
- 書くときは「っ」「ゃ」などの特殊な音や、形の似た字を間違えることがある
- 小学校入学後に気づかれることが多く、学年によってサインの表れ方が変わる
ディスレクシアの子どもの特徴は、主に音読や書き取りなど「読む」「書く」の場面に表れます。
下の表は、家庭や学校で気づきやすいサインをまとめたチェック表です。
当てはまる項目があってもディスレクシアと決まるわけではないため、相談のきっかけとして活用してください。
| 場面 | 見られることがあるサイン |
|---|---|
| 音読 | 一文字ずつ拾って読む、言葉の途中で区切ってしまう |
| 読み方 | 文末を自分で変えて読む、行や文字を読み飛ばす |
| 読んだあと | すぐに疲れる、内容が頭に入りにくい |
| ひらがなを書く | 「っ」「ゃゅょ」「ん」などを抜かしたり間違えたりする |
| 表記 | 「は」と「わ」、「お」と「を」など同じ音の字を間違える |
| 字の形 | 「め」と「ぬ」など形の似た字や、画数の多い漢字を間違える |
読むときの特徴|一文字ずつ拾い読みになりやすい
- 一文字ずつの拾い読みや不自然な区切り、文末の読み替えが見られる
- 行や文字の読み飛ばしが起こりやすい
- 文字を音に変えるのに力を使い、内容の理解まで届きにくい
ディスレクシアの子どもが読むときに目立ちやすいのは、文字を一つずつ拾って読む「逐次読み」です。
「が・っ・こ・う」と一文字ずつ読んだり、「きのう/は/と/もだ/ちと」のように言葉の途中で区切ったりすることがあります。指で文字を押さえながら読む子もいますね。
文末を「〜でした」から「〜です」に変えて読む、行や文字を読み飛ばすといった様子もよく見られます。
こうした読み方になるのは、一文字を音に変えることに多くの力を使ってしまうためです。読むだけで疲れてしまい、内容の理解まで届きにくくなります。
音読のときは、どこで区切っているか、指で追っているかなど、読み方そのものにも注目してみてください。
書くときの特徴|小さい「っ」や似た形の字を間違えることも
- 小さい「っ」「ゃ」や「ん」など、特殊な音の書き表し方でつまずくことがある
- 同じ音の字や形の似た字を取り違えることがある
- 書き取りで覚えられないのは、やる気の問題ではない
ディスレクシアの子どもは、書くときにも、小さい「っ」や「ん」などの特殊な音の書き表し方でつまずくことがあります。
書くことの困難の程度には個人差がありますが、「きって」の「っ」や「おとうさん」の「う」が抜けたり、小さい「ゃ・ゅ・ょ」の位置を間違えたりすることがあります。
「は」と「わ」のような同じ音の字や、「め」と「ぬ」のような形の似た字も取り違えやすいポイントです。
学年が上がると、画数の多い漢字で線が足りない、へんとつくりが入れ替わるといった間違いも見られます。書くのに時間がかかり、板書を写しきれないこともあります。
何度書き取りをしても覚えられないのは、本人のやる気の問題ではありません。少しずつでも書けた字を認めることが、次の意欲につながりますよ。
何歳からわかる?年齢によって変わるサイン
- 本格的に読み書きを学び始める小学校入学後に気づかれることが多い
- 入学前は言葉遊びの苦手さなどが小さなサインになることも
- 高学年以降は漢字や長い文章、英語で困りごとが目立ちやすい
ディスレクシアは、小学校に入って本格的に読み書きを学び始めてから気づかれることが多いとされています。
入学前は、ひらがなを覚えるペースの個人差が大きいためです。ただ、しりとりが苦手、ひらがなへの興味が薄いといった小さなサインが見られることもあります。
小学校低学年では、音読がたどたどしい、ひらがなやカタカナを覚えるのに時間がかかるといった形で気づかれやすくなります。
高学年から中学生になると、漢字の書き取りや長文の読み取り、英語で新しく文字と音の結びつきを覚える場面で、困りごとが目立ってきます。
年齢によって表れ方が変わるので、「前は大丈夫だったから」と見過ごさないことが大切ですね。
軽度のディスレクシアの症状とサイン|見逃しやすい3つのポイント
- ①読めるけれど時間がかかり、すぐ疲れてしまう
- ②会話は問題ないぶん「苦手なだけ」と誤解されやすい
- ③初めての文章でつまずき、2回目はスムーズに読めることも
軽度のディスレクシアは、時間をかければ読めることもあるため、周りから困りごとに気づかれにくい傾向があります。
軽度の症状は、「読めるけれど時間がかかる」「すぐ疲れる」「初めての文章でつまずく」といった目立ちにくい形で表れやすいんです。
ただし、困難の程度は「読めるかどうか」だけで決まるものではなく、学習や生活への影響も含めて専門家が評価します。
読めるけれど時間がかかり、すぐ疲れてしまう
- 「読めない」ではなく「読むのに時間がかかる」形で表れることがある
- 読み終わるころには、ぐったり疲れてしまう
- 音読の宿題にかかる時間や疲れ具合が見逃したくないサイン
困難が比較的目立ちにくいディスレクシアでは、文字が読めないのではなく、読むのに極端に時間がかかる形で表れることがあります。
時間をかければ読めて宿題もこなせるため、周りからは見過ごされやすくなります。ただ本人は一文字ずつ音に変える作業に力を使い、読み終わるころにはぐったり疲れてしまいます。
音読の宿題に長い時間がかかる、本を避ける、読んだあとに「疲れた」「頭が痛い」と言うといった様子は、見逃したくないサインです。
毎日続けば大きな負担になるので、読み終えるまでの時間や疲れ具合にも、ぜひ目を向けてみてください。
会話は問題ないから「苦手なだけ」と誤解されやすい
- 知的な遅れがなく、普段の会話は問題なくできることが多い
- 自分で読むときと読み聞かせのときの理解の差が見分けるヒント
- 早めに気づいて理解することが、お子さんの自信を守る支えになる
ディスレクシアの子どもは知的な発達に遅れがなく、普段の会話は問題なくできることが多いです。
そのぶん、読み書きがうまくいかない様子が「国語が苦手なだけ」「練習が足りない」と受け取られやすくなります。
見分けるヒントになるのが、「自分で読む」ときと「読んでもらう」ときの理解の差です。同じ文章で、自分で読むと内容がつかめないのに読み聞かせではすぐ理解できる場合は、文字を読む部分に困難がある可能性があります。
誤解されたまま叱られ続けると、自信をなくしたり、学校がつらく感じられたりすることもあるとされています。周りの大人が早めに気づいて理解することが、お子さんの大きな支えになります。
初めての文章でつまずき、2回目はスムーズに読めることも
- 内容がわかると、2回目は比較的スムーズに読めることがある
- 初めて見るプリントやテストで急につまずくケースも
- 2回目に読めることだけでは判断できず、初めての文章での様子も見る
ディスレクシアの子どもは、初めて読む文章と一度読んだ文章で、読みやすさに大きな差が出ることがあります。
国立成育医療研究センターは、一度音読して内容がわかると、2回目は比較的スムーズに読めることを初期症状のひとつとして挙げています。
練習を重ねた教科書は上手に読めても、初めて見るプリントやテストの問題文では急にたどたどしくなることがあるんです。
音読より黙読のほうが苦手な子もいて、黙読ではつまずく様子が周りから見えにくくなります。
ただし、2回目にスムーズに読めることだけでディスレクシアと判断できるわけではありません。「家ではできるのに」と感じるときは、初めて読む文章での速さや正確さ、普段の学習での困りごともあわせて見てみてください。
ディスレクシアの見え方|文字がゆがんで見えるとは限らない
- 文字がゆがむ・反転するといった見え方は、ディスレクシア共通の特徴ではない
- 中心となる困難は、文字と音を結びつけて速く正確に読むこと
- 二重に見える・揺れて見えるときは、眼科で相談することも大切
ディスレクシアは「文字がゆがんだり反転したりして見える障害」と思われがちですが、そうした見え方はディスレクシアに共通する特徴ではありません。
ここでは、見え方についてのよくある誤解と、実際に起こりやすい読みの困難を分けてご紹介します。
「文字がゆがむ・反転する」はディスレクシア共通の特徴ではない
- 文字がゆがむ・反転して見える障害と思われがちだが、共通の特徴ではない
- 読み飛ばしや似た字の取り違えは、見え方の違いが原因とは限らない
- 文字を大きくしたり行間を広げたりすると、読みやすくなることがある
ディスレクシアの主な困難は、文字の見え方ではなく、文字と音を対応づけて素早く正確に読むことにあります。
文字や行を読み飛ばしたり、似た形の字を取り違えたりすることはありますが、必ずしも文字そのものが違って見えているわけではありません。
文字が二重に見える、揺れて見えるといった症状がある場合は、眼科で相談することも大切です。視力の問題や両目の使い方など、ディスレクシア以外の原因が隠れていることもあります。
行を追いにくい場合は、文字を大きくしたり、行間を広げたりすると読みやすくなることがあります。書体や紙の色を変えると読みやすいと感じる子もいますが、それ自体にディスレクシアを改善する効果が確立しているわけではありません。
本人に「どれが読みやすい?」と聞きながら、負担の少ない方法を探してみてくださいね。
読みにくさの中心は、文字と音を結びつける苦手さ
- 背景には音韻処理の困難や、文字と音の対応が自動化されにくい特性がある
- 一文字ずつは読めても、言葉としてすぐに結びつかないことがある
- 読む速さや正確さに影響するため、文字と音をつなぐ練習が役立つことも
ディスレクシアの読みにくさの中心には、文字と音を結びつける苦手さがあると考えられています。
背景にあるのは、音を聞き分けたり扱ったりする「音韻処理」の困難や、文字とその読み(音)の対応づけが自動化されにくい特性です。
国立成育医療研究センターも、こうした困難をディスレクシアの根底にあるものとして説明しています。
「さ」「か」「な」と一文字ずつは読めても、「さかな」という言葉としてすぐに結びつかないことがあります。「はね」を「は」と「ね」の音に分けるのが苦手な場合もあります。
こうした特性が、読む速さや正確さに影響します。文字と音の結びつきを育てる練習や耳から学ぶ方法は、後ほど勉強方法の章でご紹介しますね。
ディスレクシアの診断はどこで受ける?相談先と検査の流れ
- まずは学校や地域の窓口に相談し、医学的な診断は医療機関で受ける
- 聞き取りと読みの検査、知能検査を合わせて総合的に判断される
ディスレクシアかどうかは家庭だけで判断せず、学校や地域の窓口、医療機関に相談することが大切です。
読むことが苦手な理由は、語彙や知識の不足など、ディスレクシア以外の場合もあるためです。「いきなり病院に行くのは不安」と感じる方も、まずは身近な窓口に相談するところから始められます。
相談は学校や地域の窓口、診断は読み書き障害に対応する医療機関へ
- まずは担任の先生に、家での様子を伝えるだけでも大丈夫
- 教育相談窓口や発達障害者支援センターなども利用できる
- 相談前に、音読の時間や間違えた字などをメモしておく
- 診断は、読み書き障害の検査に対応した医療機関か事前に確認する
ディスレクシアの相談は、毎日の様子を知っている学校の担任の先生から始めると取りかかりやすくなります。
まずは担任の先生に、家での音読や宿題の様子を伝えるだけでも大丈夫です。
学校以外では、自治体の教育相談窓口や発達障害者支援センター、保健センターも相談先になります。どこに行けばいいかわからない段階でも、適した相談先を案内してもらえることが多いですよ。
相談の前に、次のことをメモしておくと困りごとが伝わりやすくなります。
・音読にかかった時間(教科書1ページなど)
・書き間違えた字や読み間違えた言葉
・自分で読んだときと読み聞かせたときの理解の差
・読んだあとの疲れ具合
医学的な診断は、発達性読み書き障害の診療に対応している小児科や小児神経科、児童精神科などで受けられます。すべての医療機関が専門的な検査に対応しているわけではないため、受診前に確認しましょう。
かかりつけの小児科から紹介してもらう方法もあります。受診時は、メモやノート、テストを持参すると状況が伝わりやすくなります。
また、学習面の困りごとは、診断の有無にかかわらず、読み書きの苦手さに理解のある学習支援に相談する方法もあります。
どうやってわかる?検査や診断テストの内容
- 育ちや困りごとの聞き取りから始まる
- 音読の速さと正確さを測る検査が中心になる
- 知能検査や家庭向けのチェックリストだけで判断されるわけではない
ディスレクシアかどうかは、一つの検査だけで決まるのではなく、聞き取りや複数の検査の結果を合わせて判断されます。
まず、生まれてからの育ちや、どんな場面で困っているかの聞き取りが行われます。そのうえで中心となるのが、ひらがなや単語、短い文章を音読して読む速さと正確さを測る読みの検査です。
国立成育医療研究センターでも、平仮名の音読検査で音読の困難さを測り、診断に役立てるとしています。
あわせて、WISC(ウィスク)などの知能検査で得意・不得意のバランスを確認します。結果の読み取り方は、WISC-IV知能検査の見方でくわしく紹介しています。
知能検査や家庭向けのチェックリストだけでディスレクシアと決まるわけではありません。ネット上の診断テストは、専門家に相談するきっかけとして使いましょう。
ディスレクシアの子の勉強方法と家庭でできる工夫
- 音読の宿題は、先に読み聞かせてから一緒に読むと負担を軽くしやすい
- 漢字の書き取りは、量を減らしてパーツに分けて覚える
- 音声教材や読み上げアプリで、内容の理解を助ける
- 家で合った方法は、学校の先生とも共有する
ディスレクシアの子の勉強方法で大切なのは、同じ練習を何度も繰り返すことより、その子に合ったやり方を見つけることです。
読み書きのつまずき方には個人差があるため、合う方法は子どもによって違います。練習しても変化が見られないときは、同じ方法を無理に繰り返さず、学校の先生や専門家と相談しながら調整しましょう。
ここからは、音読の宿題や漢字の書き取り、テストなど、場面ごとの工夫と学校への相談のしかたを見ていきましょう。
読むのが苦手な子はどう勉強する?
- 音読の宿題は、保護者が先に読み聞かせて内容をつかむ
- 言葉のまとまりごとに斜線を入れて一緒に読み、少しずつ減らす
- 定規やリーディングトラッカーで、読み飛ばしを防ぐ
ディスレクシアで読むのが苦手な子の音読の宿題は、保護者が先に読み聞かせてから一緒に読むと、負担を軽くしやすくなります。
まず保護者が読み聞かせて内容をつかんでから、子どもが声に出して読む流れにすると、初めての文章でも読むことに集中しやすくなります。
次に、言葉のまとまりごとに斜線を入れて一緒に読んでみましょう。拾い読みでは「きのう/は/と/もだ/ちと」と区切れてしまう文も、「きのうは/ともだちと/こうえんで」と斜線を入れると、まとまりがつかみやすくなります。
慣れてきたら斜線を少しずつ減らしていきます。ふりがなや拡大コピーで文字と行間を大きくするのも、読みやすさにつながりますよ。
行の読み飛ばしが多い場合は、定規やリーディングトラッカー(1行だけが見えるように切り抜いたシート)を当てると、今どこを読んでいるかがわかりやすくなります。
しりとりや、言葉を「は・ね」と手をたたいて音に分ける遊びも、文字と音を結びつける力を育てるのに役立つことがあります。
書くのが苦手な子はどう勉強する?
- 漢字の書き取りは量を減らし、へんやつくりのパーツで覚える
- 手をたたいて音の数を確かめてから書く
- マス目の大きなノートやタブレット入力で、書く負担を軽くする
ディスレクシアで書くのが苦手な子の勉強は、書く量を減らし、字の形をとらえやすくする工夫から始めるのがおすすめです。
漢字の書き取りの宿題は、同じ字を何十回も書くより、量を減らして一文字ずつていねいに書くほうが覚えやすい子もいます。
覚えるときは、「校」を「木」と「交」に分けるように、へんやつくりのパーツで組み合わせるのがコツです。漢字が覚えられない理由や覚え方は、漢字が覚えられない発達障害?でくわしく紹介しています。
小さい「っ」の書き間違いが多い場合は、「き・っ・て」と手をたたいて音の数を確かめてから書くと、抜けに気づきやすくなります。
マス目の大きなノートを使う、作文はタブレットで入力するなど、書く負担そのものを軽くする工夫も取り入れてみてください。
書く力を伸ばす具体的な練習方法は、書字障害のトレーニング方法5選も参考にしてみてください。
音声教材や読み上げアプリも上手に使おう
- 音声教材「BEAM」や読み上げアプリで、内容を耳から理解できる
- BEAMは対象の児童生徒に無償で提供され、個人でも申し込める
- 音声で学ぶのは、内容をしっかり理解するための方法
ディスレクシアで文字を読む負担が大きい子には、耳から内容を理解できる音声教材や読み上げアプリが心強い味方になります。
たとえば、NPO法人エッジの「音声教材BEAM」は、読むことに困難がある子どもなどに向けた教材です。
文部科学省の委託事業として研究開発され、2026年度からはエッジ独自の教材として提供されています。
対象となる児童生徒には無償で提供されており、学校を通じた申請のほか、個人で申し込む方法もあります。詳しい利用条件は公式サイトで確認しましょう。
撮影した文字を読み上げるアプリなら、プリントの文章を音声で聞くこともできます。音声で学ぶのは「読む練習から逃げること」ではなく、教科の内容をしっかり理解するための方法です。
音読の練習は短い時間で区切り、教科の内容は音声で理解するなど、読む練習と内容の学習を分けて考えると、負担を軽くしやすくなりますよ。
ディスレクシアの子が学校で受けられる支援と相談のしかた
- 困りごとに応じて、学校と相談しながら学び方を調整できる仕組みがある
- テスト時間の延長や問題文の読み上げなどを相談できることがある
- 家で合った方法を先生と共有すると、学校でも続けやすい
- 診断がなくても、学習面の困りごとは学校に相談できる
ディスレクシアの子は、テスト時間の延長や問題文の読み上げなど、学び方に合わせた配慮を学校に相談できることがあります。
こうした調整は「合理的配慮」と呼ばれ、障害による学習上の困りごとを減らすため、一人ひとりに合わせて学び方を調整することを指します。
法律にもとづく取り組みで、学校は本人や保護者と相談しながら、たとえば次のような配慮を検討します。
・大勢の前での音読を避ける、読む箇所を前もって知らせてもらう
・テスト時間の延長や、問題文の読み上げ
・プリントや問題用紙の文字の拡大
・漢字の書き取りなど、書く量の調整
相談するときは、担任の先生やスクールカウンセラーに家での様子を伝え、定規やふりがな、拡大コピー、音声教材、板書の撮影、タブレット入力など、家で合った方法も共有しましょう。学校でも続けやすくなりますよ。
高校入試でも、中学校を通して申請すると、検査時間や検査方法などの配慮を受けられる場合があります。
通級指導教室(ことばの教室など)で、読み書きの指導を受けられる場合もあります。くわしくは通級指導教室はグレーゾーンでも通える?で紹介しています。
必要な配慮は一人ひとり異なり、希望した内容がそのまま認められるとは限りません。内容によっては医療機関の意見書などを求められることもありますが、診断がなくても学習面の相談はできます。
周りと違う道具を使うのを嫌がる子もいるため、本人の気持ちも聞きながら進めてあげてくださいね。
ディスレクシアの子どもについてよくある質問
- ディスレクシアの診断や相談は無料で受けられるか
- ディスレクシアは治るのかどうか
- ディスレクシアの子の得意なことと、その見つけ方
ディスレクシアの子どもについて、保護者の方が気になりやすい3つの疑問にお答えします。
ディスレクシアの診断は無料で受けられますか?
- 学校や公的な窓口への相談は、無料で利用できることが多い
- 医療機関での診察や検査には費用がかかる
- 健康保険や医療費助成が使えるかは、受診前に確認しておく
ディスレクシアの相談は公的な窓口なら無料のことが多い一方、医療機関での診断や検査には費用がかかります。
医療機関の場合、健康保険の適用や自己負担額は検査の内容や医療機関によって変わります。子どもの医療費助成が使える場合もあるため、受診前に確認しておくと安心です。
NPOや民間の機関で読み書きのアセスメント(特性を客観的に調べる評価)を受ける場合は、有料になることがあります。
まずは無料の窓口に相談し、必要に応じて医療機関を紹介してもらう流れがおすすめです。
ディスレクシアは治りますか?
- 発達に関わる特性で、成長だけで必ず解消するものではない
- 適切な指導や支援で、読む速さや正確さが改善する場合がある
- 負担を減らしながら、力を発揮できる学び方を探すことが大切
ディスレクシアは成長だけで必ず解消するものではありませんが、適切な指導や支援によって、読む速さや正確さが改善する場合があります。
発達に関わる特性のため、「治る」「完治する」と言い切れるものではありません。
それでも、早い時期から適切な支援を受けることで、学習上の負担を軽くしていくことが期待できます。
国立成育医療研究センターは、学齢期の早い段階で対応することで、症状を大きく和らげられるとしています。改善のペースは一人ひとり違い、すぐに結果が出ないことも珍しくありません。
大切なのは「治すこと」をゴールにせず、音声教材やタブレットなども使いながら、その子が力を発揮できる学び方を見つけることです。学校や専門家と一緒に、長い目で支えていきましょう。
ディスレクシアの子の得意なことは何ですか?
- 得意なことは決まっておらず、一人ひとり違う
- 聞く・話す・絵や図で考えるなど、読み書き以外の力を出しやすい子もいる
- 読み聞かせや口頭での答え方を試すと、力を出しやすい方法が見つかりやすい
ディスレクシアの子の得意なことは、ディスレクシアだから決まるものではなく、一人ひとり違います。
知的な発達に遅れがなく、会話や口で答えることは得意な子もいます。
大切なのは、聞く、話す、絵や図で考えるなど、その子が力を出しやすい方法を見つけることです。読み聞かせなら内容を理解できるか、口頭なら答えられるかを試してみると、ヒントが見つかりやすくなります。
音声教材や図を使うと読み書き以外の力を発揮しやすくなり、「わかった」という自信にもつながりますよ。読み終えたら「最後まで読めたね」と、取り組んだ過程をほめてあげてくださいね。
ディスレクシアの子どもの特徴についてまとめ
- ・特徴は読むことを中心に表れ、拾い読みや特殊な音の書き間違いなどが見られる
- ・軽度の場合は「時間がかかる」「初めての文章でつまずく」形で、気づかれにくいことがある
- ・「文字がゆがんで見える」は、ディスレクシアに共通する特徴ではない
- ・気になるときは学校や地域の窓口に相談し、必要に応じて医療機関を受診する
- ・家庭で合った学び方を見つけたら、学校の先生とも共有して続けていく
ディスレクシアの子どもの特徴は、読むことを中心に表れ、一文字ずつの拾い読みや、小さい「っ」や似た形の字の書き間違いなどが見られます。
気になるサインがあるときは、まず担任の先生に家での様子を伝えるところから始めてみましょう。家庭では、お子さんに合う読み方・書き方を一緒に探していけると安心です。
ディスレクシアは努力不足ではなく、適切な理解と工夫で学びやすさを高めていける特性です。
私たち家庭教師のランナーには、発達障害コミュニケーション指導者の資格を持つスタッフが在籍しています。発達障害のある子どもに向けたコースで、LDによる「読む」ことの困難がある子の学習もマンツーマンでサポートしています。
読むだけで疲れやすいお子さんでも、訪問とオンラインを選べて、30分単位で無理のないペースを組めます。90分の無料体験レッスンでは、お子さんに合った勉強のやり方をご提案しており、無理な勧誘は一切ありません。
家庭での工夫だけでは難しいと感じたときや、学習面で一緒に支えてくれる人がほしいときは、発達障害の家庭教師サポートもあわせてご覧ください。








